binary ghost

どこにでもいて、どこにもいない二進法の幽霊

すれ違う運命

今日はサラリと

さっき起こったことだけ。

 

 

昼ごろ電車に乗っていたら

混んではいないものの

座れない程度には人が座っていて

 

となりに立っていた30過ぎくらいの男性に

「すみません、おしりかおっぱいさわってもいいですか」

と聞かれた 

 

「おめえなにいってんだ、頭でえじょうぶか?」と

咄嗟に出てきそうではあったが

 

なるほど

合意さえあれば

鉄道警察に突き出されもしないし

聞くだけなら罪にもならない

 

斬新な試みだな、と感心した

 

勇気さえあれば

ワンチャン

「きちんと相手の合意を得てからなんて

紳士的な人なのねステキ!」

という女性に巡り会えないとも限らない

 

ちなみに男性は

「いいえ」と答えたら

別の女性を探しに行った

 

あのガッツを他で活かせば

彼は時代に名を残しただろうに

 

 

その後、乗り換えた電車で

今度はワンカップ片手に

パンツ丸出しで寝ている女性が

私の前に座っていた

(こっちでは私も座れた)

 

 

さっきの男性が

こっちの電車にさえ乗っていれば…!

触ることには合意してくれなかったかも

わからないが

この女性は、みずから昼酒かっくらって

パンツ見せているのだ

彼もパンツで溜飲を下げられたのでは

ないだろうか

 

 

私はなぜか

「惜しいなーーー」と呟いてしまった

 

 

ちなみに泥酔している女性は

車掌さんに注意され

足を閉じさせられていたので

 

私のとなりに座っていたおじいさんが

とても悲しそうな顔だったのが

胸に刺さっている。

 

老人にあんな顔されるのつらい。