binary ghost

どこにでもいて、どこにもいない二進法の幽霊

ダイエット頑張ったら公開処刑された話

 

いきなり自慢いいっすか?

自分、いっちゃっていいっすか?

 

最近けっこう痩せました

頑張らないで痩せました

肉ガッツリ食って痩せました

いまね、マイナスきゅーきろーーー!

いえーーー!

 

すごくね?私すごくね?

って毎日体重計にのってウットリと眺めています。

(元がムッチムチだったことは言及しないのがマナーな)

 

筋トレも以前から習慣になってたので

地味に、しかし確実に

憧れのクビレがでてきました

でも乳はしぼまないの

むしろ増えるの

なぜか金森式はアンダーバストだけ減るから

カップ数はあがったの

 

このままどんどんクビレちゃったら

腹見せびらかしたくなっちゃうんじゃないの

毎日全裸かビキニなんじゃないの

 

気が大きくなって

実際は無理なくせに

そんなことを思いながら

金森式ダイエットには感謝です。

 

周りの人にも

「どうやってそんなに痩せたの?」とか

「わたしもやりたい!」とか

待ち伏せされたり呼び出されたり。

 

とくに女性からの反響が大きいです。

ぬいちゃんと同じものしか食べない!

食べたもの教えて!

 

って言い出した人も1ヶ月半ほどで

14キロ痩せたそうですし

(もちろんその方は

元々だいぶぽっちゃりはしてたので

数値的な結果は早いってだけだけど)

 

幼なじみのちよちゃんも

MCTオイルと金森先生の本をプレゼントしたら

毎日愛用してくれたみたいで

半月で3キロ近く痩せたそうです。

 

家族は私と母以外

全員どれだけ食べても太れない体質なので

(妹とかどれだけ食べても41キロが壁らしく

なかなか越えられないのが悩みと言っていた

何かその悩みとてもムカつく

弟も毎回米3合食うのにほっそい

父に至っては食も細いのでダイエット中の女子中学生みたいな量しか食べない)

 

母だけが興味津々で(さすが唯一のデブ仲間)

応援もしてくれて

私にだけ痩せる度に新しい洋服ごっさり買ってくれたり

高級なお肉おごってくれたり

差し入れにカルピスバター(非常にお高級品)持ってきてくれたり

かなり協力的。

 

そして周りの人にも吹聴したようです。

 

それに食いついたのが

ちよちゃんのお母さんと

そのお隣に住む玉舘さん(仮名)

 

一昨夜、私が激しい運動は控えてるけど

ちょっと体動かしたいなーと思って

家から二駅ほど歩いたところのスーパーに

お肉を買いにいった帰り

 

コストコ帰りの二人に遭遇しました。

 

 

「ぬいちゃんだ!ぬいちゃん!」

「やだ凄い痩せてる!別人じゃん!」

「なんかぬいママに聞いたけど肉ばっか食って痩せたとか嘘でしょ?

ほんとは死ぬほど我慢したんでしょ?」

 

「ううん、ほんとだよ。今もお肉買いにいってたの。」

「わー!ほんとだ!肉もってる!バターも!」

「おばさん今から肉おごってあげる

目の前でお肉たべてよ、そしたら信じる」

 

玉舘さんにお肉をおごってもらえることになりました。

褒めてもらえるし

お肉おごってもらえるし最高!

 

ついた先は、玉舘さん行きつけの

飲み屋さん…?定食屋さん?割烹?

そんな感じのお店で

 

とりあえず、ご店主に頼めば

なんでも作ってくださるので

私はお肉とホッケ

 

ちよちゃん母たちの前でモリモリたべました

 

「ほんとに肉たべるんだー…」

「そんなもんで絶対痩せられなそうなのに」

「うそみたい…」

「不思議かもしれないけど根性なしでも空腹感ないし簡単だよ

辛いといえば脂質とタンパク質食べるのが

おっつかなくて苦しいくらいw」

 

ちよちゃん母と玉舘さんは

たくさん食べる私にびっくりしたみたいで

ご店主を捕まえて

「この子ね、10キロ近く痩せたのよ

お肉だけたべて!信じられる?!」と

掴みかかりそうな勢いでまくしたて

 

「い、いやぁ…肉だけなんて信じられませんね

でもそちらのお嬢さん今もお肉召し上がってますしね」

「そーなの!バターとか卵もめちゃくちゃ食べんのよ!」

「以前のお姿知らないので

どう痩せたかはわからないですけど

よく太らないなあって思っちゃうメニューですよね」

「多分この子相当根性あるのよ!」

 

 

根性なくても出来るって今言うたとこやん

 

あと明らかにご店主困っとるやん

 

知らん女がいきなり来て

「痩せました」っていわれてもな

「そうですか」しか、言うことねーよな

 

 

次に、50歳くらいのご夫婦が入ってきた

「あら、玉舘さん!」

 

どうやら玉舘さんのお知り合いらしい

「まー!〇〇さん!(名前忘れた)

ご夫婦でいらしたの?仲良いわねえ!」

 

「下の息子が今日彼女んちいって

お父さんと二人だからたまにはいいかなーって」

「毎日作るのめんどくさいもんねえ!

ところで聞いてよ!

この子お肉だけ毎日たべて10キロ近く痩せたのよ!」

 

 

やめて、無関係な人はやめて

 

ご店主も無関係だけど

まぁあの方はギリギリ客との世間話程度に

捉えてくれそうじゃん

でもこの人、ほんと無関係じゃん

 

意外にもその方はかなり食いついてくれて

「えーすごい!おばさんにも詳しく教えて!」と

金森先生の本の名前をメモっていた

 

「ダイエットしてるのにお肌きれいよねえ

若いからかしら?」

「や、もともとは荒れてたし色黒なほうでしたよ、なぜか白くなりました」

「てんちょーーー!わたしも肉!

塩と肉だけにして!ごはんいらない!」

 

今すぐはじめるとか

この人有能かよ

 

「あのさ!3人でお食事してるとこ悪いんだけどさ!

このお姉ちゃんにも少しだけ詳しくお話きいていいかな?

あ、お父さん先に食べてて」

「あ、ハイ…私でお役に立てそうなことであれば」

「この1週間どんな食生活か教えて!

丸コピするから!」

「か、母さん…俺は米も食いたい」

「食えばいいでしょ!あたしはねー!

十年前のスカート履けないけど諦めきれなくてまだとってあるのよ!

履ける希望が目の前にふってわいたのよ!」

 

知らない人、めっちゃガチ勢の予感。

 

私がその奥さんに

どんなものを食べているか

金森先生の本がどの店に売っていたか

くわしく説明してる間

 

いつの間にか黙って酒を入れていた

ちよ母は

店中をウロウロして

私が今より9キロ太っていた頃の写真を

突然思い出したらしくスマホの中から探し出し

斜め前にいた若いサラリーマン男性二人連れに見せ

「ね?痩せたっしょ」と同意を求め

その男性が「わーすごいですねぇ、綺麗になりましたねえ」と

お世辞を言ってくれると

「声が小さい!もっと腹から声出せ!」

と、なぜか鬼軍曹のように返事を強要し

 

玉舘さんは、ご店主の娘さんに

(40手前くらいでめちゃくちゃ綺麗な人なので

ダイエットも無縁かもしれない

っていうか元々かなり節制してそう)

「あの子はほんと根性ある!あたしゃ感心したね!」と涙ながらに語り

 

なんか店中に

「へぇー」って感じの視線を向けられた。

 

 

簡単に言うと

恥ずかしくて死にたかった。

 

 

こんな公開処刑ありかよ、と

吹聴した母をちょっと呪った。

 

 

玉舘さんもちよ母も

精一杯私を褒めてくれようとしたのだろう

そう受け止めておこう…。

 

帰りがけ、ちよちゃんから

LINEがきて

「お母さんが酔っ払ってるってほんと?

迷惑かけてごめんね!

すぐ迎えにいくね!」とあったので

「あ、平気だよ

私がつれていくよ」と返したら

 

「これも運動運動!金森式も効果的だけど少しは運動もしたいもん!」

 

さすがちよちゃん

もともと美しいけど

意識たかいなー

挙式近いだけあるなぁ、花嫁はちがうなぁ、と

感心していたら

 

超ナイスバディになったら

ハロウィンで

一緒にこれ着ようよ!

 

って画像が送られてきた。

 

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(ちよちゃんがどっから拾ってきたのか

わからんのでとりあえず目線いれときました)

 

 

「ぬいちゃん吸血鬼のほうね

わたし、猫娘!」

 

 

 

私は、生まれて初めて

親友の頼みを断った。

 

さすがにいくらなんでも、と思った。

 

元ネタしらんけど

よりによってすぎる。

 

吸血鬼なら昔怪物くんで

八嶋さんが演じてたザマスみたいな

吸血鬼くらい布地があるやつがいい。