binary ghost

どこにでもいて、どこにもいない二進法の幽霊

起きてる時間のひまつぶし

 

今日は弱音と愚痴とわかめ。

 

風邪ひいた

 

ちよ母たちと夕飯いって

翌日おきたら

鼻から膨大な鼻水たらしてて

熱も9度もあった

 

あー、だめだ

今日は寝ていよう·····

とりあえず解熱剤だけのんで

一日中たっぷり寝たらなんとかなるかな?

 

って、目を閉じると

すぐ眠りについた

 

友達が、顔だけ一方的に知ってるおじさんに

ポケットから取り出した

生の青唐辛子をぐいぐいすすめられて

い、いりません!ぼく辛いの苦手です!

て必死に抵抗してる夢を見た

 

私は何故か小さなスズメになってて

友人の肩にとまって

その様子をみていた

がんばって!にげて!って応援したんだけど

スズメなんで

チュチュン!て言うのが精一杯だった。

 

なんだ、いまの夢か

(そりゃそうだろう)

 

何か食べるものあったかなぁ

飲み物くらい買いにいかなきゃなぁ

 

·····なんもない。

 

また、力尽きてねた。

 

 

次に起きたら、もう夜遅くだった

喉は痛いけど熱は解熱剤きいてる!

よーし、いまからコンビニでいいから

水分と食糧調達しよー

 

いそいでコンビニに向かう。

 

しかし、田舎のコンビニはこんな時間

なんもないのだ

台風二連続のおかげで

まだ安定供給されてないのか

レジにはお詫びがはってあった

 

とりあえずなんとか食べられそうな

糖質ゼロのゼリー(インスリン出るから食べたくないんだけど)

買ってヨロヨロ帰った

 

夜は後ろ手に冬を隠し持ってて

ゾクゾクするのは

風邪のせいだけじゃなさそう

 

明日にはもうちょっと

体力戻ってるかもしれないし

スーパーも開くから

食事もしっかりとろう

 

 

 

 

って思って寝て起きたら大雨

でも予報みると

まだまだ酷くなるらしい

 

意を決して、外に行くと

色んなところから水がふきだし

濁流になっていた

 

さむいよー

さむいよー

ずぶぬれだ

 

雨の隙間に、少しだけ

また冬の匂いがしてる

 

実家に帰ってやろうかと思ったけど

弟は高三、受験生

ただでさえアホなのに

風邪までうつしたら

勉強する時間を奪ってしまう

 

それに実家には私の着れるものは

弟か父さんのものしかない

着替えも持たずにいけない

(妹、服5号。そんな細いの着れねえ。

服がはじけとぶ。

母、私と15センチくらい身長ちがう)

 

なんとか、帰るしかないか…

 

 

じゃぶじゃぶ濁流のなかを

レインブーツじゃないブーツで

歩いて

べそべそになって帰宅

 

すぐさま風呂にはいって

とりあえず体あっためて

牛テールでスープをつくる

 

また熱は9度を越えてた

 

 

雨の音しかしない家で

布団を鼻までかぶって横になると

なんか寂しい気持ちになった

 

ぬくもりがほしい

誰かに優しく声をかけられたい

冷たい手のひらで額を撫でてほしい

 

小さい頃、熱を出すと

母が一晩中横にいてくれた

 

いつもは妹が母さんにべったりで

お姉ちゃんなんだから一人で寝なさいって

我慢するしかなかった

そのうち弟まで生まれて

甘えるなんて発想すらなくなった

 

 

私は寝付くのが下手な子供で

いつも真夜中まで本を読んでた

 

読むものがそのうちなくなって

辞書や辞典のすみずみまで読んだ

 

だから割と熱が出るのは

特別みたいで嬉しかった

わたし熱があるみたい、って言えなくて

酷くなるまでじっと我慢するくせがあったけど

そういう時は気づいてくれた

 

怖い夢を見て目が覚めても

すぐそばに、甘い香りの母さんがいたし

私の目が覚めると

なぜかすぐ気づいて声をかけてくれた

 

あー、この年で

お母さんが恋しいのかなぁー

 

母を思い出す

 

私が海外赴任中に

弟と結託して私の家からテレビと

パソコンもってったことや

 

四歳ではじめてサンタさんを知って

会えるのがすごくたのしみで

「ぷれぜんとはいりません

さんたさん、ぬいとともだちになってください」

って手紙まで用意したのに

「プレゼントいま父さんがハローマックに買いにいってるわよ

あと幼稚園のクリスマス会で見たサンタさんは

バスの運転手のおじさんよ」

って普通にバラしてきたこと

 

自分が好きな芸能人とかに会うと

正攻法でいっても埋もれてしまって

握手すらしてもらえない場合があるからって

毎回小さかった私を相手に無理やりだっこさせて

ほら子供に塩対応するんかー!と

いわんばかりに神対応を求めたこと

 

 

思い出すとだんだん

一人暮らししたのも

実家にいたくなかったからだわ

って甦ってきた

 

うん、猫でええわ

猫かわいいし

猫と暮らしたい

 

今度は、愛猫ぽっしゃが生きてるとき

風邪をひいてても、ひいてなくても

いつも私の胸の上で

ぐるぐるにゃーおと寝言いって

時々ふさふさしっぽを揺らし

ぴんくの鼻をひくひくしながら

寝てる彼を思い出した

 

ぐぁぁぁぁぁ

なんで俺を置いて逝ってしまったんだぁぁぁぁぁ!

うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

今も愛しているよおおおお!

 

熱のせいだろうけど

だいぶメンタル不安定だ。

 

もう寝よう、きっと明日こそ

よくなっている

耐えるのは得意だ

 

病院あいてないけど

解熱剤はしっかり飲んだ

 

ビタミンも水分たっぷりとった

体もあっためたし

栄養だってとった

 

その晩もまた、とても怖い夢を見た

目覚めても喉は痛いままだし

熱もまだあった

 

でも8度3分まで下がってた

 

「具合よくなったの?まーぼうが今から自転車でそっちに行きます

受験生だから移しちゃだめよ

玄関先にご飯置いて帰ってきなさいっていってあるから

冷めないうちに食べなさいね」

 

 

あ、母さん気にしてくれてたんだ

気にかけてもらえるのって

なんやかんやありがたいなぁ

 

少し経って弟が玄関先から呼ぶ声がした

「ねえちゃーーん!

カルビ3人前とお出汁で似た煮玉子もってきたよーーーー」

 

母さん、高脂質ダイエット理解してくれてありがとう

でも3人前て。

 

「あと、バウムクーヘンかってきたよ

姉ちゃんなんでかしらないけど

風邪ひくと食べたがるでしょ」

 

「いらない、糖質とりたくない」

 

「このバウムクーヘンを俺だと思って」

 

「じゃあ余計いらない」

 

「いいもん!俺もらっちゃうもん!」

 

「ありがとう、帰って勉強しなさいよ」

 

「う·····うん·····」

 

(しねーな、浪人確定乙)

 

 

さっき、お肉もたべたし

玉子もたべた

 

きっとこっから

ぐんぐん良くなってしまうのだ。

 

きっとそうなのだ。

 

明日は元気に仕事ができる。

 

だから、また

もう少し寝るのだ。

 

おやすみ。